山岳部80年史

山岳部80年史発刊に当り

山岳会会長 松田 政男

我が関西学院大学山岳部は、来年の2000年(平成12年)に創立80周年を迎えることになりました。これも偏に学院当局のご指導、ご協力の賜物と心より感謝いたしますと共に、会員・学生各位に敬意を表する次第でございます。また、山岳会が今日ありますのは、故橘真琴前会長の永年に亘るご奉仕のお陰でもあり、ここに改めて感謝の念を捧げるものであります。

我が山岳部は1920年(大正9年)に呱々の声をあげました。当初は北アルプス南部(槍ヶ岳・穂高岳・笠ケ岳)に始まり、昭和10年代には、戦前の最盛期を迎え、劔岳・鹿島槍ヶ岳を中心に活躍しました。さらに、戦後の復興期を経て、昭和30年代から国内はもとより海外にも遠征隊を派遣し、四季を通じて岩に雪に氷に挑みながら、今日に至っております。

この間、幾多の困難に打ち勝っての成功の喜び、時には利非ずして不成功の悔しさ、不慮の事故による悲しみ等々、実に波乱に満ちた歴史でもありました。

このエーデルワイス17号は、日本山岳会主催の「山岳史懇談会」に於いて、関西学院大学山岳部の歴史を語ってほしいとの要請を受けたのがきっかけでした。それに伴い故橘前会長の「山岳部70年の歴史を纏めよう」とのご提案により編集委員を選出しました。編集委員長を中心に会員・学生各位の協力のもと、資料の蒐集、整理に当り、漸く発刊へと漕ぎつけましたが、阪神大震災の影響で延び延びとなってしまいました。そこで70年史を80年史として、ここに刊行する運びとなった次第です。

会員・学生の皆様には80年の歴史の重みをかみしめ、各自が活躍された部活動を思い起こし、後輩にエールを送って頂きたく存じます。また、山岳部のさらなる発展を祈念し、今後とも一層のご協力、ご高配を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

1999年12月


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